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ミルナシプラン塩酸塩副作用

ミルナシプランは、ミルナシプラン塩酸塩を主成分とする、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)です。
ミルナシプランは、日本ジェネリック株式会社、ニプロファーマ株式会社、テバ製薬株式会社、大正薬品工業株式会社、共和薬品工業株式会社、沢井製薬株式会社、東和薬品株式会社、マイラン製薬株式会社、日医工株式会社、アルフレッサファーマ株式会社などにより、製造・販売されております。

セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)ミルナシプラン塩酸塩錠(ミルナシプラン塩酸塩)の副作用としては、以下の様な項目や症状等が想定されています。

重大・重篤なレベルのものとしては、以下の様な事項の症状が想定されております。
重大な副作用一覧
副作用名称 想定症状など
悪性症候群 無動緘黙(むどうかんもく:無言症。無動無言状態のこと)、強度の筋強剛(きんきょうごう:筋肉のこわばり)、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等の症状が現れ、その後、発熱する場合がある。抗精神病剤と併用した際に現れることが多い
セロトニン症候群 悪寒、発熱、手の震え、不安、焦燥、興奮、激越、錯乱、幻覚、反射亢進、ミオクロヌス、発汗、戦慄、頻脈、振戦、下痢、高血圧、固縮、協調異常、自律神経不安定等。特にセロトニン作用薬と併用した際に発現する可能性が高い
激越 感情や声等が激しく高ぶり荒々しい状態等
痙攣(けいれん) 興奮状態が継続する、怒りっぽい、ぼんやりする、よろめく、吐き気、めまい、下肢コントロール不能、筋肉の付随現象等
白血球減少 風邪等の感染症にかかりやすい、風邪等が治りにくい
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群) 皮膚がまだら模様に赤くなる、皮膚に水脹れが出る(各種皮膚障害)、発熱、関節の痛み、目の充血等
中毒性表皮壊死症(Lyell症候群もしくはToxic Epidermal Necrolysis:TEN) 皮膚が赤くなる、皮膚が焼けるように痛む、皮膚に水脹れが出る(各種皮膚障害)、発熱、口内が荒れる等
多形紅斑(たけいこうはん) 手の甲・足の甲・肘・膝などの四肢伸側に左右対称に多発する円形の紅斑、発熱、痛み等
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH) 食欲不振、嘔気、嘔吐、全身けん怠感、むくみのない短期間の体重増加、頭痛、吐き気、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、意識障害、主に高齢の方に低ナトリウム血症、痙攣等
肝機能障害 倦怠感の増大、食欲低下、呼吸困難、吐き気、常に眠い、黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、総ビリルビン等の上昇等
黄疸 嘔気・嘔吐、食欲不振、倦怠感、そう痒等、皮膚・白目が黄色くなる、下痢、全身の脱力感、38〜39度の発熱、ぶつぶつ状の発疹等

上記の様な症状が現れた場合には、速やかに医師か薬剤師と相談してください。

重大な副作用は、滅多にありませんが、投薬開始時の初期症状には、注意が必要です。

その他のものとしては、以下の様な事項が想定されております。
その他の副作用一覧
部位名称等 副作用名称、症状
循環器 起立性低血圧、頻脈、動悸、血圧上昇
精神神経系 眠気、めまい、ふらつき、立ちくらみ、頭痛、振戦、視調節障害、躁転、焦躁感、知覚減退(しびれ感等)、不眠、頭がボーッとする、筋緊張亢進、アカシジア・口部ジスキネジア・パーキンソン様症状等の錐体外路障害、不安、幻覚、せん妄、被注察感、聴覚過敏、自生思考
過敏症 発疹、そう痒感
消化器 悪心、嘔吐、口渇、便秘、腹痛、腹部膨満感、胸やけ、味覚異常、舌異常、食欲不振、食欲亢進、口内炎、下痢、飲水量増加
肝臓 AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇
泌尿器 排尿障害、頻尿、尿蛋白陽性、尿失禁
その他 倦怠感、発汗、熱感、発熱、悪寒、冷感、耳鳴、息苦しい、性機能異常(勃起力減退、射精障害、精巣痛、精液漏等)、トリグリセライドの上昇、鼻閉、関節痛、浮腫、CK(CPK)上昇、脱力感、胸痛、脱毛

上記は、あくまで主要なものであり、全てを記載したものではありません。

上記以外でも、気になる症状がある場合には、医師か薬剤師と相談してください。

ミルナシプラン塩酸塩の過量投与(大量投与)により、嘔吐、呼吸困難(無呼吸期)、頻脈等の症状が報告されています。
また、ベンゾジアゼピン系薬剤等と併用した場合、傾眠、高炭酸血症、意識障害等の症状が報告されています。

モノアミン酸化酵素阻害剤を投与中の方や尿閉(前立腺疾患等)のある方は、禁忌です。

排尿困難のある方、緑内障又は眼内圧亢進のある方、心疾患のある方、肝障害のある方、腎障害のある方、てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある方、躁うつ病の方、自殺念慮又は自殺企図の既往のある方、脳の器質障害又は統合失調症の素因のある方、衝動性が高い併存障害を有する方、小児、高齢の方等は、慎重に対応する必要があります。

モノアミン酸化酵素阻害剤(セレギリン塩酸塩(エフピー))との併用は禁忌です。

アルコール、中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体等)、降圧剤(クロニジン等)、炭酸リチウム、5-HT1B/1D受容体作動薬(スマトリプタンコハク酸塩等)、ジゴキシン、アドレナリン、ノルアドレナリン等の薬剤との併用に際しては、注意が必要です。


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