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フェニトイン副作用

フェニトインは、てんかんの方が、痙攣発作(けいれんほっさ)を発症するのを予防するための薬です。
本薬は、神経細胞の興奮が拡大するのを抑止します。
比較的古くからある薬で、様々な、てんかんに利用されております。

抗てんかん剤フェニトイン散(フェニトイン)の副作用としては、以下の様な事項が想定されています。

重大・重篤なレベルのものとしては、以下の様な事項の症状が想定されております。
重大な副作用一覧
副作用名称 想定症状など
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群) 高熱、陰部の痛み、関節の痛み、ひどい口内炎、唇や口内のただれ、発熱、皮膚がまだら模様に赤くなる、皮膚に水脹れが出る(各種皮膚障害)、中央にむくみをともなった赤い斑点、赤い発疹、まぶたや眼の充血、結膜のただれ、食欲不振、からだがだるい等
中毒性表皮壊死症(Lyell症候群もしくはToxic Epidermal Necrolysis:TEN) 皮膚が赤くなる、皮膚が焼けるように痛む、皮膚に水脹れが出る(各種皮膚障害)、発熱、口内が荒れる等
過敏症症候群 皮膚の広い範囲が赤くなる、高熱(38℃以上)、喉(のど)の痛み、全身がだるい、食欲が出ない、リンパ節がはれる、肝障害、黄疸、白血球増加、発疹(斑状丘疹型ではじまり紅皮症に進展)、顔面の浮腫、関節痛、好酸球増多、異型リンパ球出現、肝脾腫、肝機能障害等の臓器障害を伴う遅発性の重篤な過敏症状、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルス再活性化等(発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃、遷延化する可能性あり)
SLE様症状(全身性エリテマトーデス様症状、全身性紅斑性狼瘡様症状、ループス様症候群) 発熱、紅斑、関節痛、肺炎、白血球減少、血小板減少、抗核抗体陽性、筋肉痛、体や顔が赤くなる、手足や首の付け根のリンパ節が腫れる等
再生不良性貧血 発熱、悪寒、手足に赤い点(点状出血)、赤紫のあざ、のどの痛み、鼻血、歯茎出血、貧血症状等
汎血球減少 全身がだるい、階段等を上る際の息切れ、動悸、頭重、頭痛、めまい、鼻血、耳鳴り、皮下出血、歯茎の出血等
無顆粒球症 発熱、咽頭痛、倦怠感、口内炎等
溶血性貧血 赤い尿、皮膚や白目が黄色くなる、発熱、貧血等
単球性白血病 出血し易い、貧血症状、発熱、歯肉の腫れ等
血小板減少(血小板減少症) 手足に赤い点(点状出血)、あざ、鼻血、歯茎の出血等
赤芽球癆(せきがきゅうろう) 全身がだるい、頭重、頭痛、めまい、耳鳴り、階段や坂を上る際に動悸や息切れがする、貧血等
劇症肝炎 白眼・皮膚が黄色くなる、発熱、吐き気、全身がだるい、AST (GOT)、ALT (GPT)、γ-GTP、Al-Pの著しい上昇等
肝機能障害 倦怠感の増大、食欲低下、呼吸困難、吐き気、常に眠い、黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、総ビリルビン等の上昇等
黄疸 嘔気・嘔吐、食欲不振、倦怠感、そう痒等、皮膚・白目が黄色くなる、下痢、全身の脱力感、38〜39度の発熱、ぶつぶつ状の発疹等
間質性肺炎 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多、動悸、息切れ等
悪性リンパ腫 発熱(37℃前後の微熱)、全身倦怠感、貧血、体重減少(半年で5kg、もしくは5%以上体重が減る)、著しい寝汗、皮膚の下のしこり(首、腋の下、足の付け根等)等
リンパ節腫脹 リンパ節の腫れの増大、発熱、痛み、
小脳萎縮 小脳失調、眼振(がんしん)、構音障害、運動失調、歩行時のふらつき、ろれつの回りにくさ等
横紋筋融解症 手足肩を中心とした筋肉痛・こわばり、手足のしびれ、赤褐色の尿、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等、急激な腎機能悪化を伴う
急性腎不全 尿量減少、尿が赤みがかる、眼がはれぼったい、疲れやすい、からだがだるい、腹痛、吐き気、下痢、脱力感、関節の痛み、頭痛、顔や手足のむくみ、息苦しい、意識の低下等
間質性腎炎 発熱、間接の痛み、吐き気、下痢、尿が濁る等
悪性症候群(Syndrome malin) 無動緘黙(むどうかんもく:無言症。無動無言状態のこと)、強度の筋強剛(きんきょうごう:筋肉のこわばり)、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等の症状が現れ、その後、発熱する場合がある。抗精神病剤と併用した際に現れることが多い

上記の様な症状が現れた場合には、速やかに医師か薬剤師と相談してください。

重大な副作用は、滅多にありませんが、投薬開始時の初期症状には、注意が必要です。

その他のものとしては、以下の様な事項が想定されております。
その他の副作用一覧
部位名称等 副作用名称、症状
過敏症 猩紅熱様・麻疹様・中毒疹様発疹
血液 巨赤芽球性貧血
肝臓 AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTPの上昇等の肝機能障害、黄疸
腎臓 蛋白尿等の腎障害
精神神経系 不随意運動(ジスキネジア、舞踏病アテトーゼ、アステリキシス(asterixis)等)、ニューロパシー、眩暈、運動失調、注意力・集中力・反射運動能力等の低下、頭痛、神経過敏、不眠、けいれん・てんかん増悪
複視、視覚障害、眼振、白内障
消化器 悪心・嘔吐、便秘
歯肉増殖 歯肉増殖
骨・歯 クル病、骨軟化症、歯牙の形成不全
内分泌系 甲状腺機能検査値(血清T3、T4値等)の異常、高血糖
その他 発熱、血清葉酸値の低下、CK(CPK)上昇、多毛、免疫グロブリン低下(IgA、IgG等)
過量投与 眼振、運動失調、構音障害、眼筋麻痺等

上記は、あくまで主要なものであり、全てを記載したものではありません。

上記以外でも、気になる症状がある場合には、医師か薬剤師と相談してください。

また、持病やアレルギーのある方は、本薬との併用に際して医師か薬剤師と相談してください。

以下の方は、基本的に禁忌です。

・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方
・ヒダントイン系化合物に対し過敏症のある方
・タダラフィル(アドシルカ)を投与中の方

以下の薬剤との併用は、基本的に禁忌です。

・タダラフィル(アドシルカ)


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