リツキサン副作用

抗悪性腫瘍剤・抗CD20モノクローナル抗体リツキサン注(リツキシマブ)の主な副作用には、発熱、悪寒、そう痒、頭痛、ほてり、血圧上昇、頻脈、多汗、発疹、白血球減少、好中球減少、血小板減少、AST(GOT)上昇、感染症、虚脱/倦怠感、悪心、寝汗などがあります。

リツキサンの副作用としては、以下の様な項目や症状等が想定されています。

重大・重篤なレベルのものとしては、以下の様な事項の症状が想定されております。
重大な副作用一覧
副作用名称 想定症状など
アナフィラキシー様症状 紅斑、悪寒、口腔咽頭浮腫、口内の違和感、かゆみ、くしゃみ、顔面紅潮、熱感、吐き気、嘔吐、尿意、便意、そう痒感、全身発赤、顔面・喉頭浮腫、呼吸困難、血圧低下、喘鳴、血管浮腫、不快感、眩暈、耳鳴、発汗等
肺障害 乾いた咳や息切れ、呼吸困難、発熱、間質性肺炎、肺線維症、肺水腫、急性呼吸不全症候群、過敏性肺臓炎、肺機能低下等
心障害 息切れ、労作時呼吸困難、胸痛、下肢の浮腫、頸静脈怒張、頻脈等
腫瘍崩壊症候群(Tumor lysis syndrome:TLS) 嘔気、嘔吐、下痢、食欲不振、倦怠感、嗜眠傾向、浮腫、心不全、不整脈、テタニー、失神、体重・尿量・電解質等の異常等
B型肝炎ウイルスによる劇症肝炎 黄疸、発熱、全身倦怠感、食欲不振、悪心・嘔吐、肝臓の腫大、右背中に鈍い痛み、右背中を叩くと痛む、尿が紅茶のように褐色、皮膚に黄疸の症状、目の白い部分が黄染等
肝炎の増悪 全身倦怠感、食欲不振、褐色尿、黄疸、肝不全等
肝機能障害 倦怠感の増大、食欲低下、呼吸困難、吐き気、常に眠い、黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、総ビリルビン等の上昇等
黄疸 嘔気・嘔吐、食欲不振、倦怠感、そう痒等、皮膚・白目が黄色くなる、下痢、全身の脱力感、38〜39度の発熱、ぶつぶつ状の発疹等
皮膚粘膜症状 皮膚粘膜眼症候群 (Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症 (Toxic Epidermal Necrolysis: TEN)、天疱瘡様症状、苔癬状皮膚炎、小水疱性皮膚炎等
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群) 高熱、陰部の痛み、関節の痛み、ひどい口内炎、唇や口内のただれ、発熱、皮膚がまだら模様に赤くなる、皮膚に水脹れが出る(各種皮膚障害)、中央にむくみをともなった赤い斑点、赤い発疹、まぶたや眼の充血、結膜のただれ、食欲不振、からだがだるい等
中毒性表皮壊死融解症(Toxic EpidermalNecrolysis:TEN) からだがだるい、関節の痛み、皮膚が焼けるように痛む、全身の赤い斑点と破れやすい水ぶくれ(水疱)、発熱、食欲不振口内が荒れる等
天疱瘡様症状(てんぽうそう-) 発疹、全身の皮膚に水疱を生じる自己免疫性水疱症等
苔癬状皮膚炎(たいせんじょうひふえん) 丘疹(ぶつぶつ)が集簇、強い痒み等
汎血球減少 全身がだるい、階段等を上る際の息切れ、動悸、頭重、頭痛、めまい、鼻血、耳鳴り、皮下出血、歯茎の出血等
白血球減少 風邪等の感染症にかかりやすい、風邪等が治りにくい
好中球減少 感染症が発現するまでは無症状。発熱、口・肛門の周りの痛みを伴うびらん(潰瘍)、細菌性肺炎等の重症感染症等
血小板減少(血小板減少症) 手足に赤い点(点状出血)、あざ、鼻血、歯茎の出血等
感染症 細菌、真菌、ウイルスによる重篤な感染症(敗血症、肺炎等)等
進行性多巣性白質脳症(PML) 半盲等の視覚障害、片麻痺、精緻運動障害(字が書けない、紐を結べない、細かな動作が出来ない)、失語、失認、痙攣(けいれん)発作、見当識能力の低下等
間質性肺炎 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多、動悸、息切れ等
心障害 息切れ、労作時呼吸困難、胸痛、下肢の浮腫、頸静脈怒張、頻脈等
腎障害 透析を必要とする腎障害、尿量減少、血清クレアチニンやBUNの上昇等
消化管穿孔(しょうかかんせんこう) 急激な腹痛、ショック症状、遊離ガスが横隔膜直下に溜まる、腹膜炎、大量出血、敗血症等
血圧下降 一過性の血圧下降等
可逆性後白質脳症症候群等の脳神経症状 痙攣発作、頭痛、精神症状、視覚障害、高血圧等、本剤の治療終了後6か月までの間に、失明、難聴等の視聴覚障害、感覚障害、顔面神経麻痺等の脳神経障害

上記の様な症状が現れた場合には、速やかに医師か薬剤師と相談してください。

重大な副作用は、滅多にありませんが、投薬開始時の初期症状には、注意が必要です。

その他のものとしては、以下の様な事項が想定されております。
その他の副作用一覧
部位名称等 副作用名称、症状
呼吸器 咽頭炎、咳、鼻炎、呼吸障害、喘鳴、咽頭異和感
循環器 血圧上昇、頻脈、徐脈、心悸亢進、血管拡張、潮紅、末梢性虚血
消化器 悪心・嘔吐、腹痛、下痢、便秘、しぶり腹、食欲不振、口内乾燥
過敏症 発熱、悪寒、そう痒、発疹、ほてり、血清病、蕁麻疹、インフルエンザ様症候群、関節痛、筋肉痛
全身状態 頭痛、虚脱感、疼痛、多汗、倦怠感、体重増加、胸痛、無力症、浮腫
精神神経系 眩暈、異常感覚、しびれ感
血液・凝固 貧血、好酸球増多、フィブリン分解産物(FDP、Dダイマー)増加
腎臓 BUN上昇、クレアチニン上昇、電解質異常
肝臓 AST (GOT) 上昇、ALT (GPT) 上昇、Al-P上昇、総ビリルビン上昇
その他 CRP上昇、投与部位反応(疼痛、腫脹等)、総蛋白減少、アルブミン減少、しゃっくり、帯状疱疹、LDH上昇、尿酸値上昇

上記は、あくまで主要なものであり、全てを記載したものではありません。

上記以外でも、気になる症状がある場合には、医師か薬剤師と相談してください。

また、持病やアレルギーのある方は、本薬との併用に際して医師か薬剤師と相談してください。

以下の方は、基本的に禁忌です。

・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方
・マウスタンパク質由来製品に対する重篤な過敏症又はアナフィラキシー反応の既往歴のある方


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