イレッサ副作用

抗悪性腫瘍剤(上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤)イレッサ錠(主成分:ゲフィチニブ)の主な副作用には、発疹、肝機能異常、下痢、急性肺障害、間質性肺炎、皮膚乾燥、ざ瘡などがあります。

イレッサ錠の副作用としては、以下の様な項目や症状等が想定されています。

重大・重篤なレベルのものとしては、以下の様な事項の症状が想定されております。
重大な副作用一覧
副作用名称 想定症状など
急性肺障害(ALI) 呼吸困難、咳、胸痛、頻呼吸、頻脈、補助呼吸筋の使用、チアノーゼ性または斑状の皮膚所見、異常な呼吸音(断続性ラ音、いびき音、は喘鳴)等
間質性肺炎 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多、動悸、息切れ等
重度の下痢 水様便、頻回の下痢、血便、激しい腹痛、尿量減少、頻脈、口渇、血圧低下、脱水症状、意識混濁、無気力等
脱水 のどが渇く、小便が出ない、頭痛、めまい、倦怠感、意識を失う等
中毒性表皮壊死融解症(Toxic EpidermalNecrolysis:TEN) からだがだるい、関節の痛み、皮膚が焼けるように痛む、全身の赤い斑点と破れやすい水ぶくれ(水疱)、発熱、食欲不振口内が荒れる等
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群) 高熱、陰部の痛み、関節の痛み、ひどい口内炎、唇や口内のただれ、発熱、皮膚がまだら模様に赤くなる、皮膚に水脹れが出る(各種皮膚障害)、中央にむくみをともなった赤い斑点、赤い発疹、まぶたや眼の充血、結膜のただれ、食欲不振、からだがだるい等
多形紅斑(たけいこうはん) 手の甲・足の甲・肘・膝などの四肢伸側に左右対称に多発する円形の紅斑、発熱、痛み等
肝炎 白目や皮膚が黄色くなる、高熱、倦怠感増大、黄色い尿、淡黄色の便等
肝機能障害 倦怠感の増大、食欲低下、呼吸困難、吐き気、常に眠い、黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、総ビリルビン等の上昇等
黄疸 嘔気・嘔吐、食欲不振、倦怠感、そう痒等、皮膚・白目が黄色くなる、下痢、全身の脱力感、38〜39度の発熱、ぶつぶつ状の発疹等
肝不全 黄疸、出血傾向、腹水、脱力感、肝性脳症、全身の健康状態の悪化、吐き気や食欲不振等
血尿 赤い尿、尿検査の結果赤血球が混合、排尿痛、頻尿、残尿感、下腹部周辺の痛み、無症状等
出血性膀胱炎 血尿、残尿感、微熱、尿閉、膀胱萎縮等
急性膵炎 上腹部痛(みぞおち、左上腹部、背部等)、吐き気、嘔吐、腹部膨満感(ふくぶぼうまんかん)、食欲不振、発熱、意識障害、ショック状態(蒼白、血圧低下など)、押されると痛みが強い(圧痛)、押されると腹部が硬くなる(筋性防御(きんせいぼうぎょ))等
消化管穿孔(しょうかかんせんこう) 急激な腹痛、ショック症状、遊離ガスが横隔膜直下に溜まる、腹膜炎、大量出血、敗血症等
消化管潰瘍 食後の腹痛が長い、腹部が張る、吐き気、嘔吐、下痢等
消化管出血 血を吐く(吐血)、黒いタール便(メレナ)、貧血、疲れやすい、顔が青白い、脈が速くなる、低血圧、尿量の減少、手足が汗ばむ、手足が冷たい、意識混濁、見当識障害、眠気等

上記の様な症状が現れた場合には、速やかに医師か薬剤師と相談してください。

重大な副作用は、滅多にありませんが、投薬開始時の初期症状には、注意が必要です。

その他のものとしては、以下の様な事項が想定されております。
その他の副作用一覧
部位名称等 副作用名称、症状
全身 無力症、疲労、倦怠感
皮膚 発疹、そう痒症、皮膚乾燥、皮膚亀裂、ざ瘡等の皮膚症状、爪の障害、脱毛、皮下出血、皮膚血管炎
結膜炎、眼瞼炎、角膜炎、角膜びらん、眼乾燥
消化器 下痢、嘔気、嘔吐、食欲不振、口内炎、口内乾燥
血液 白血球減少、血小板減少
肝臓 肝機能障害(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等)
過敏症 血管浮腫、蕁麻疹
その他 鼻出血、INR上昇、出血、クレアチニン上昇、蛋白尿、発熱

上記は、あくまで主要なものであり、全てを記載したものではありません。

上記以外でも、気になる症状がある場合には、医師か薬剤師と相談してください。

また、持病やアレルギーのある方は、本薬との併用に際して医師か薬剤師と相談してください。

以下の方は、基本的に禁忌です。

・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方

以下の方は、原則禁忌です。

・妊婦又は妊娠している可能性のある方
・授乳婦の方

本剤の投与に伴い、重篤な副作用が発現する可能性があるため、薬剤に関して医師から十分説明を受け、投与中の症状に注意し、何らかの症状変化があった場合には、速やかに医師と相談してください。


カテゴリのトップへ
トップページへ
Copyright © 薬副作用症状詳細