レキシン副作用

レキシンは、カルバマゼピンを主成分とする、向精神作用性抗てんかん剤、躁状態治療剤です。
レキシンは、藤永製薬株式会社と第一三共株式会社から販売されております。

向精神作用性抗てんかん剤、躁状態治療剤レキシン錠(カルバマゼピン)の副作用としては、以下の様な項目や症状等が想定されています。

重大・重篤なレベルのものとしては、以下の様な事項の症状が想定されております。
重大な副作用一覧
副作用名称 想定症状など
アナフィラキシー様症状 紅斑、悪寒、口腔咽頭浮腫、口内の違和感、かゆみ、くしゃみ、顔面紅潮、熱感、吐き気、嘔吐、尿意、便意、そう痒感、全身発赤、顔面・喉頭浮腫、呼吸困難、血圧低下、喘鳴、血管浮腫、不快感、眩暈、耳鳴、発汗等
汎血球減少 全身がだるい、階段等を上る際の息切れ、動悸、頭重、頭痛、めまい、鼻血、耳鳴り、皮下出血、歯茎の出血等
白血球減少 風邪等の感染症にかかりやすい、風邪等が治りにくい
無顆粒球症 発熱、咽頭痛、倦怠感、口内炎等
再生不良性貧血 発熱、悪寒、手足に赤い点(点状出血)、赤紫のあざ、のどの痛み、鼻血、歯茎出血、貧血症状等
溶血性貧血 赤い尿、皮膚や白目が黄色くなる、発熱、貧血等
貧血 めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、肩こり、頭痛、食欲不振、倦怠感、肌荒れ、抜け毛、爪の変形、むくみ等
赤芽球癆(せきがきゅうろう) 全身がだるい、頭重、頭痛、めまい、耳鳴り、階段や坂を上る際に動悸や息切れがする、貧血等
血小板減少 手足に赤い点(点状出血)、あざ、鼻血、歯茎の出血等
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群) 高熱、陰部の痛み、関節の痛み、ひどい口内炎、唇や口内のただれ、発熱、皮膚がまだら模様に赤くなる、皮膚に水脹れが出る(各種皮膚障害)、中央にむくみをともなった赤い斑点、赤い発疹、まぶたや眼の充血、結膜のただれ、食欲不振、からだがだるい等
中毒性表皮壊死融解症(Toxic EpidermalNecrolysis:TEN) からだがだるい、関節の痛み、皮膚が焼けるように痛む、全身の赤い斑点と破れやすい水ぶくれ(水疱)、発熱、食欲不振口内が荒れる等
紅皮症(剥脱性皮膚炎) 39〜40度の高熱、顔に発疹、全身の皮膚が赤い、皮膚のカスがよく落ちる等
過敏症症候群 皮膚の広い範囲が赤くなる、高熱(38℃以上)、喉(のど)の痛み、全身がだるい、食欲が出ない、リンパ節がはれる、肝障害、黄疸、白血球増加、発疹(斑状丘疹型ではじまり紅皮症に進展)、顔面の浮腫、関節痛、好酸球増多、異型リンパ球出現、肝脾腫、肝機能障害等の臓器障害を伴う遅発性の重篤な過敏症状、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルス再活性化等(発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃、遷延化する可能性あり)
SLE様症状 筋肉や関節が痛む、体や顔が赤くなる、赤い斑点ができる、発熱、手足や首の付け根のリンパ節が腫れる等
肝機能障害 倦怠感の増大、食欲低下、呼吸困難、吐き気、常に眠い、黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、総ビリルビン等の上昇等
黄疸 嘔気・嘔吐、食欲不振、倦怠感、そう痒等、皮膚・白目が黄色くなる、下痢、全身の脱力感、38〜39度の発熱、ぶつぶつ状の発疹等
PIE症候群 動悸、息切れ、発熱、咳等
間質性肺炎 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多、動悸、息切れ等
急性腎不全 尿量減少、尿が赤みがかる、眼がはれぼったい、疲れやすい、からだがだるい、腹痛、吐き気、下痢、脱力感、関節の痛み、頭痛、顔や手足のむくみ、息苦しい、意識の低下等
血栓塞栓症 手足のマヒ・しびれ、しゃべりにくい、胸の痛み、呼吸困難、片方の足の急激な痛みや腫れ、肺塞栓症、脳梗塞、心筋梗塞、動悸、冷汗、チアノーゼ、静脈怒脹、血圧低下、意識消失、心肺停止、痺れ、皮膚変色、血栓より遠位の浮腫、皮膚の炎症、血栓性静脈炎、慢性的な息切れ、足首や脚のむくみ、脱力感、意識消失等(俗名エコノミークラス症候群、ロングフライト血栓症)等
うっ血性心不全 心臓の収縮力の低下、血液送出量低下、心臓・肺等の静脈のうっ血、動悸、息切れ、就寝中の咳、呼吸困難等
洞機能不全(洞不全症候群:Sick sinus syndrome、SSS) めまい、立ちくらみ、胸部の不快感、失神、徐脈、心拍数が少ない、Adams‐Stokes発作(アダムス・ストークス発作)、心不全、易疲労性等
房室ブロック 軽度の場合は殆ど症状なし。重くなると息切れ、嘔気、めまい、意識がなくなる等
徐脈 脈拍数が平均値より低い(1分間に60回以下)、動悸、脈が飛ぶ、数秒以上の心臓の停止等
無菌性髄膜炎 発熱、頭痛、嘔吐、髄膜刺激症候(悪心、項部硬直、意識障害や、膝関節を屈曲できるが、伸ばせなくなる)、大泉門の膨隆、痙攣(けいれん)、不機嫌、無呼吸発作、哺乳力低下、易刺激性、筋緊張低下など
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH) 食欲不振、嘔気、嘔吐、全身けん怠感、むくみのない短期間の体重増加、頭痛、吐き気、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、意識障害、主に高齢の方に低ナトリウム血症、痙攣等
悪性症候群 無動緘黙(むどうかんもく:無言症。無動無言状態のこと)、強度の筋強剛(きんきょうごう:筋肉のこわばり)、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等の症状が現れ、その後、発熱する場合がある。抗精神病剤と併用した際に現れることが多い

上記の様な症状が現れた場合には、速やかに医師か薬剤師と相談してください。

重大な副作用は、滅多にありませんが、投薬開始時の初期症状には、注意が必要です。

その他のものとしては、以下の様な事項が想定されております。
その他の副作用一覧
部位名称等 副作用名称、症状
肝臓 ALT(GPT)、ALP、γ-GTP、AST(GOT)の上昇
腎臓 乏尿、尿閉、血尿、蛋白尿・BUN・クレアチニンの上昇、頻尿
過敏症 血管炎、血管浮腫、呼吸困難、猩紅熱様・麻疹様・中毒疹様発疹、そう痒症、光線過敏症、蕁麻疹、潮紅
皮膚 色素沈着、ざ瘡、丘疹、多形結節性紅斑、紫斑、多毛
異常眼球運動(眼球回転発作)、水晶体混濁、結膜炎、眼圧上昇、複視、霧視、調節障害、眼振
筋骨格系 筋脱力、筋痙攣、関節痛、筋痛
血液 ポルフィリン症、巨赤芽球性貧血、白血球増多、好酸球増多症、網状赤血球増加症、リンパ節腫脹
精神神経系 幻覚(視覚、聴覚)、せん妄、知覚異常、インポテンス、末梢神経炎、口顔面ジスキネジー、舞踏病アテトーゼ、麻痺症状、攻撃的行動、激越、意識障害、ふらつき、眠気、めまい、注意力・集中力・反射運動能力等の低下、立ちくらみ、抑うつ、頭痛・頭重、脱力、けん怠感、興奮、運動失調、不随意運動(振戦、アステリキシス等)、言語障害、錯乱
心血管系 不整脈、刺激伝導障害、血圧低下、血圧上昇
内分泌、代謝系 ビタミンD・カルシウム代謝異常(血清カルシウムの低下等)、甲状腺機能検査値の異常(T4値の低下等)、血清葉酸値低下、女性化乳房、乳汁漏出、プロラクチン上昇、低ナトリウム血症、骨軟化症、骨粗鬆症、高血糖
消化器 膵炎、口内炎、舌炎、腹痛、食欲不振、悪心・嘔吐、便秘、下痢、口渇
その他 聴覚異常(耳鳴、聴覚過敏、聴力低下、音程の変化等)、脱毛、コレステロール上昇、トリグリセリド上昇、CK(CPK)上昇、体液貯留、免疫グロブリン低下(IgA、IgG等)、CRP上昇、発熱、味覚異常、浮腫、発汗、体重増加、感冒様症状(鼻咽頭炎、咳嗽等)
過量投与 中枢神経障害(振戦、興奮、痙攣、意識障害、昏睡、脳波変化等)、心血管系の障害(血圧変化、心電図変化等)

上記は、あくまで主要なものであり、全てを記載したものではありません。

上記以外でも、気になる症状がある場合には、医師か薬剤師と相談してください。

また、持病やアレルギーのある方は、本薬との併用に際して医師か薬剤師と相談してください。

以下の方は、基本的に禁忌です。

・第II度以上の房室ブロック、高度の徐脈(50拍/分未満)のある方
・ボリコナゾール、タダラフィル(アドシルカ)を投与中の方
・三環系抗うつ剤に対し過敏症の既往歴のある方
・本剤の成分に過敏症の既往歴のある方
・重篤な血液障害のある方
・ポルフィリン症の方

以下の薬剤との併用は、基本的に禁忌です。

・タダラフィル(アドシルカ)
・ボリコナゾール(ブイフェンド)


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