ポララミンによる副作用

公開日:  最終更新日:2017/08/10

ポララミンとは

ポララミン(POLARAMINE)とは、花粉症等による、くしゃみや鼻水等のアレルギー症状を抑えるためのお薬です。

本剤の主成分は、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(d-Chlorpheniramine Maleate)で、ヒスタミン受容体(H1受容体)をブロックする作用があります。

この作用により、鼻水や蕁麻疹(じんましん)、くしゃみ等のアレルギー症状を抑制する効果が期待されます。

適応症は以下の通りです。

・蕁麻疹
・血管運動性浮腫
・枯草熱
・皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、薬疹)
・アレルギー性鼻炎
・血管運動性鼻炎
・感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽

上記以外にも応用として以下の治療にも利用されています。

・花粉症
・アトピー性皮膚炎
・急性副鼻腔炎
・気管支喘息
・アレルギー性皮膚炎
・急性鼻炎
・急性鼻咽頭炎
・滲出性中耳炎

昔からの利用実績も多く、深刻な副作用や重大・重篤な副作用はあまりありませんので、安心して利用できるお薬です。

尚、本剤はアレルギーの根本的な原因を治療するお薬ではありません。あくまで対症療法薬です。

本剤は、高田製薬株式会社により製造販売されています。

スポンサーリンク

主な副作用

ポララミンの主な副作用は、以下の通りです。

・眠気がする
・けん怠感がある
・口が渇く
・下痢する
・排尿困難になる
・光線過敏症がみられる
・頻脈がみられる
・発疹ができる
・鎮静がみられる

重大・重篤な副作用

重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。

重大・重篤レベル副作用リスト
副作用の名称 想定される症状等
ショック 血圧低下に伴い失神する、意識が消失する、チアノーゼがみられる、呼吸困難になる、胸内苦悶がある、冷感がある、嘔吐する、顔が赤くなる、痒みがある、蕁麻疹(じんましん)ができる、痺れる(しびれる)、動悸がする、息切れする等
痙攣(けいれん) 全身の筋肉がピクピクする、痺れる(しびれる)、チクチクと痛む、瞬間うとうとと眠くなる、失神する、錯乱する、脱力する、膀胱の調節機能が消失する、興奮状態が継続する、怒りっぽくなる、ぼんやりする、よろめく、吐き気がする、眩暈(めまい)がする、下肢のコントロールが不能になる、筋肉の付随現象がみられる等
錯乱 外部状況に対し適した対応が出来ない状態、話や動作にまとまりがない
再生不良性貧血 発熱する、悪寒がある、手足に赤い点ができる(点状出血)、赤紫のあざができる、のどの痛みがある、鼻血がでる、歯茎から出血する、貧血症状がでる等
無顆粒球症 発熱する、咽頭痛になる、倦怠感がある、口内炎ができる等

 
上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。

重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。

その他の副作用

その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。

その他の副作用リスト
副作用の部位名称等 副作用の名称、症状
過敏症 鎮静がみられる
精神神経系 鎮静がみられる、神経過敏になる、頭痛がする、焦燥感がある、複視がみられる、眠気がする、不眠になる、眩暈(めまい)がする、耳鳴がする、前庭障害がみられる、多幸症になる、情緒不安になる、ヒステリーをおこす、振戦がみられる、神経炎になる、協調異常がみられる、感覚異常がみられる、霧視がみられる等
消化器 口が渇く、胸やけがする、食欲不振になる、悪心がみられる、嘔吐する、腹痛がする、便秘になる、下痢する等
泌尿器 頻尿になる、排尿困難がみられる、尿閉がみられる等
循環器 低血圧になる、心悸亢進がみられる、頻脈になる、期外収縮がみられる
呼吸器 鼻及び気道の乾燥がみられる、気管分泌液の粘性化がみられる、喘鳴(ぜんめい)がきこえる、鼻閉がみられる等
血液 溶血性貧血になる、血小板が減少する
肝臓 肝機能障害がみられる(AST(GOT)値が上昇する、ALT(GPT)値が上昇する、Al-P値が上昇する等)
その他 悪寒がする、発汗異常がみられる、疲労感がある、胸痛がする、月経異常がみられる

 

ポララミンについて

本剤は古くから利用されている、第1世代の抗ヒスタミン剤です。

古いお薬であるため、ヒスタミン受容体の選択性が低く、他の受容体にも影響し、抗コリン作用に伴う排尿障害や口の渇き、高い脂溶性に伴う眠気等の副作用が発現する可能性があります。

速効性があり持続時間もある程度あり、古くから利用されていることから安全性も実証済みであるため、今でも広く利用されているお薬です。

持病やアレルギーのある方は事前に医師とご相談下さい。

眠気をもよおしたり、集中力や注意力が低下する場合がありますので、車の運転や危険を伴う作業等は控えてください。

アルコール(飲酒)は、ひかえてください。

以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。

・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方
・類似化合物に対して過敏症の既往歴のある方
・緑内障の方
・前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある方
・低出生体重児
・新生児

以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。

・眼内圧亢進のある方
・甲状腺機能亢進症のある方
・狭窄性消化性潰瘍のある方
・幽門十二指腸通過障害のある方
・循環器系疾患のある方
・高血圧症のある方

以下の薬剤等と併用する際には相互作用があり、効果が増減したり、副作用を増強したりする可能性があるため、注意が必要なので、飲み合わせにつきまして医師とご相談ください。

・中枢神経抑制剤
・アルコール
・MAO阻害剤
・抗コリン作用を有する薬剤
・ドロキシドパ
・ノルアドレナリン

 

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
PAGE TOP ↑